2009年8月31日月曜日

【ナンバーワン・オンリーワン】 「鳥の目・虫の目」発想読本:その10

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒10回目(最終)

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↓本文より:

☆20 ナンバーワン & オンリーワン  自分の棲み家(位置)はどこか。 何が「私」らしいのか。

 ○ 市場での競争が変わった

 「経済性」と「効率性」をコンピューターにインプットし、その結果、カタチになった車が、
ほとんど同じスタイリングで走り回っていた時代がありました。遠くから見ると、どこの車
なのか分からなかったことを憶えています。その当時からするといまは、ライフスタイルとか
デザインという付加価値の意識が入り、ずいぶんと変わってきたものです。もちろん車だけの
ことではありません。あらゆるモノが経済性、効率性をテーマに大量化を前提にすれば、そう
そう個性的に、とはいきません。その上、大量生産はモノ余り社会を生み、結果、あきられて
いきます。

 こうした状況の中で、市場に残るのは体力のあるナンバーワン企業。勝ち抜くために、さらに
知力をあげてフル回転してきます。他の企業がそれを超えるには、数倍のエネルギーをかけて
体力勝負をするか、発想を変え新しい存在感を掲げるか。当然、別なアプローチでオンリーワン
を目指すことになります。人と同じことをやって勝ち負けを競うのではなく、人との違いを
価値観とし、個性で競う姿勢が必要なのです。


【ナンバーワン】勝ち負けを競う時代でトップを狙う。
        規模、シェア、収益性などのNO.1となり、有利に市場をリードすると同時に、
        社会に対する貢献と責任を持つ。


【オンリーワン】個性化を競う時代で独自性を狙う。
        人はそれぞれ違う、という真理の中で、個性化を図り好感度NO.1となり、
        顧客との関係を深め持続成長を狙う。


 ○ さらに「オンリーワン」への加速

 ここに来て、さらに強調しておきたいことがあります。2008年末からの「100年に1度の金融
大恐慌」で、資源、環境、世界経済など、あらゆる意味において「量的拡大」に限界があることを、
いやというほど思い知らされました。いままで量を、規模を、拡大してきたナンバーワン企業
の凋落ぶりを目の当たりにしたのです。けっして「大きいことはいいことだ」とはいえません。

 この大変化の時こそ、企業も人もモノも大きく革新する時、といわれています。意識も発想
もガラリと変える時に。まさに、これからの目標とするオンリーワンを志向する時なのです。
オンリーワンとは、独自の価値を社会に提供し、新たな市場を創造すること。個性を持っている
からこそ実現できるのが、オンリーワンなのです。そこで重要なのがソフトウェア(変化の
激しい時代にハードに固執するだけでは、すぐコロコロ変わり短命となる)。ソフトウェアの
源泉は、情報、知識であり、人の知恵といわれています。軸足をしっかりソフトウェアに置いて
進めていきたいものです。


 ○ 自らのオンリーワン戦略を持とう

 自分の夢のために仕事をしましょう。夢とは、ビジョンであり、ビジョンが戦略を生みます。
夢があれば、たとえ状況が厳しくとも、心穏やかに保つことができます。一所懸命やる。
グチらない。ストレスにならない。しかし、夢は自分の持っている中からしか生まれません。
オンリーワンづくりとは、社会や周りの人との関わりから創るものです。

 社会が見えて、自分が見えて、そのまん中に夢を描く。そして役に立つことが大きな喜びで、
それが人間の本能です。相手に喜びや感動を与えられることは、自分の励みにもなるし、誇り
も持てます。だから持続します。さらに、もっともっと、と自然に前向きになるのです。結果、
「あなたがいないと困る」……と、世の中が評価して「ブランド」となります。

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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり


☆当社のビジョン:
 ◎【志】: 脱下請け部門を実現し 独自分野での【オンリー・ワン】をめざす

 方向性 : 健康・安全の持続にメリットを提案 <生活分野>

 目に見える・感じる健康=力・数値・音が筋力・動的バランス能力維持(運動習慣)の励みに

 目に見える・感じる安全=家庭に人とロボットの共存
           →【ウエルネス】と【パーソナル感性ロボット】の組合せ
            <RT-Robot Technology、カスタムメイド、仲間と愉しみながら>


 技術 : 人と協調するやわらか“感じる”メカトロニクス & “つながる”健康運動遊具

 対象 : 地域の元気な高齢者“老年学視点”の心の豊かさ“個々のこだわり”と
     生きがいづくり“やわやわ健康・いきいき就労”支援 & 子どもの体力向上支援


株式会社 白川製作所

2009年8月28日金曜日

【モノの満足・心の満足】 「鳥の目・虫の目」発想読本:その9

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒9回目

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↓本文より:

☆17 モノの満足 & 心の満足  それぞれに、人と違う。 私の「ベスト1」がある。

 ○ どこまで「私」を気持ち良くさせてくれるか

 私たちは長い間、物質文明の中で、モノの機能や効用を求め幸せを享受してきました。
大量に作られ、世の中に送り出される工業化製品。しかし、いまや無いものがない、と
いわれる時代です。その上、大量生産→消費→廃棄の始点(原料の枯渇)と終点(汚染)で
世界を巻き込む難題へと……。さあ、ここからビジネスはどう動くのでしょうか。サイド
は変わり、生活者主導へと大きくシフトしました。大量な情報を持ち、IQもEQも高く、
感度もいい生活者が、ここにきて自己主張を強めてくるのは当然です。個人化、個性化が
基本の時代となりました。要するに、一人ひとりの気持ちが分からないと相手にされません。
モノと人の気持ちがもう少し通い合えれば……。ここから、人々の満足は、量でも質でも
なく心の満足へ移っているようです。


【モノの満足】新しいモノの機能や効用を通じて、人々の快適さや便利さ、幸せへと
       つながること。また、所有することで欲望を満たすこと。


【心の満足】良質なモノの上に、ソフト化・サービス化が付加され、より精神的な満足も
      合わせて手にすること。それは楽しかった、うきうきした、興奮した、と
      心の中で生き続けることを意味する。


 ○ 人間の満足は  最終的に心の満足です

 21世紀、ハードもシステムも成熟すると、あとはソフトやサービスの質の差で決まります。
デジタル化できないアナログ的なものの価値は増し、高い満足度を提供するものだけが勝者
になるのです。そこで、感性が重要となってきました。人を洞察する、観察する、先見する、
そして想像する……。創造性を発揮するアート感覚なしに、差別化にはつながりません。


・顧客の期待をどう超えられるか
・顧客の幸せをどう増幅させられるか
・新しい喜びや楽しみをどう創り出せるか
・思いやりや優しさをどう織り込むか
・文化的で上質な刺激をどう組み込むか
・暮らしの成熟化のために何ができるか
・価値の高い時間にどう変えられるか
・「不」の解消、「快」の創造にどうつなげるか

 この意識で、新しい経済価値を見出していくのです。

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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり


【新しい喜びや楽しみを創り出す】【「快」の創造につなげる】を通して
⇒「楽しかった」「うきうきした」「興奮した」&『ありがとう』と伝え合い
続けられる『仕事=お役立ち』ができる喜びにこだわっていきたい!

株式会社 白川製作所

2009年8月26日水曜日

【MAKE NEW・MAKE BETTER】 「鳥の目・虫の目」発想読本:その8

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒8回目

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↓本文より:

☆18 MAKE NEW & MAKE BETTER  立っている位置を変えることで、 発想は変わる。

 ○ 「違い」を創るとは  「イノベーション」を起こすこと

 いま企業主導から生活者主導へ、ビジネスは流れを大きく変えています。「作ったものを
どう売るか」と、企業の都合に合わせてビジネスする<プロダクトアウト>から、「売れる
ものをどう作るか」と、生活者のニーズに合わせてビジネスする<マーケットイン>へ。
相手が変化しているのに、変わらないわけにはいかないからです。生活者のために、生活者
の立場で、生活者の喜びを求めて……が、ビジネスの基本姿勢になってきました。

 といって、ニーズを聞いて探って、単に合わせることではありません。それを超えたとこ
ろに、企業の、プロとしての責任があるのではないでしょうか。あくまでもモノやサービス
を具現化するのは企業です。企業がイニシアチブを握っているのは間違いありません。よう
するに目指すのは、生活者発想に基づいた市場主導型企業であり、革新性を伴う市場先導型
企業なのです。


【MAKE NEW】考え方の基本を変え、仕組みをまったく新しいものにする。

【MAKE BETTER】基本を変えずグレードをあげ、リニューアルする。

 「MAKE NEW」は、イノベーションで、基本的な土台そのものをガラリと変え、新しくする
ことです。「MAKE BETTER」は、土台そのものは変わりません。ちょっと努力の方向を変え
たり、見え方を変えたり、素材を変えたり、機能を足したりするだけです。しかし、いま、
生活者から求められているのは、とくに「MAKE NEW」。高品質な上に、モノ余りの状況。
工場からコンマいくつBETTERなモノが生まれても人は動きません。違いが欲しいのです。
予想を超えた違いが……。違いを創るとは、イノベーション(変革)することであり、「MAKE
NEW」することです。


 ○ ニーズやウォンツは  モノの機能から「生き方」に移った

 これからは人の気持ちを読み、新しい価値観を見つける競争になっていきます。また、
「ニーズのない社会」といわれ、ニーズは探すものでなく創りだすもの、ともいわれています。

 ここでちょっと前提としてニーズとウォンツの解釈を。
<ニーズ>は必需なもの。生きるために必要なものです。
<ウォンツ>は欲しいもの。ゆとりのあるぜいたくな生き方での欲望から生まれるもの。

 村田 昭治 氏 (慶応義塾大学 名誉教授)は、「人間のニーズやウォンツは、モノを得ると
いうことではなく、生き方をどう模索するかということとつながっている。生きるために
必要なものから、心の充足を求める生き方の欲望へ。これまでほとんどモノと関係していた
が、モノの所有の平準化が進んでだんだん欲しいものがなくなってきた。これがモノから
ソフトへ大きく転換させている。ハードの発展にどういうソフトを、と考え、ここに心の
問題が出てきた」と語っています。

 いま市場でヒットする商品は、ほとんど生き方、暮らし方に関わっています。下記の項目
にあるように、生き方があって新たなニーズが生まれてくる……。もっと美しく、もっと
健康に、もっと気持ち良く。

『生活者の持つ共感要因』
1.美:美しさ
2.知:面白さ
3.遊:楽しさ
4.食:おいしさ
5.健:健やかさ
6.快:爽やかさ
7.便:便利さ
8.休:安らか


 「人間が人間らしく生きること」と、「より魅力的に生きること」のために、企業は何が
提案できるのか。生活者に与える感動の大きさでニーズの大きさは決まり、それが新しい
必需品になってくるのですから……。そうです。これからは、魅力的な生活のための「新し
い必需品」をつくることです。

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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり

『笑顔つながり』⇒【面白さ】【楽しさ】【健やかさ】【爽やかさ】を追求!!
:ヒトとヒトとヒトをつなぐ『道具と仕組み』を提案・開発し続けるコトへの挑戦


☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす


 【プラス発想】:好きこそコト(モノ)の上手なれ
         (自ら好きなコトをみつける・つくる力&自らの愉しみ力↑)

 ○将来:夢・期待・チャレンジ(筋)力

 ○現在:興味・好奇心・関心

 ○過去:満足・感謝・ふりかえり

 ○人間力:積極的な心構え→心が明るく肯定的
      →集中の反射形成を訓練&潜在意識(イメージ)↑


株式会社 白川製作所

2009年8月19日水曜日

【人間中心イノベーション】@日経新聞:経済教室

日本経済新聞 経済教室 27面 2009/08/18


堀井 秀之 教授 (東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻)

知の構造化センターセンター長

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↓本文より:

☆「日本型イノベーション」のあり方  生活者の感性 呼び起こせ

 ≪ポイント≫
 ○ 「イノベーション=技術革新」の誤解とけ
 ○ 人間中心のイノベーションで日本は優位
 ○ 「デザイン思考」重視し、日本らしさ追求を

◎「技術中心」から脱却を  価値観や社会の変化誘導


 イノベーションの概念を導入したシュンペンターは、新しい発明なしにもイノベーションが
生じると強調した。しかし、日本が技術開発を得意とするがゆえに、イノベーションを技術
革新という狭い意味でしか用いていないケースが多い。激しい技術開発競争のなかで、技術
目標の達成に専念するあまり、いつしか手段は目的となった。価値の創造が目的であるのに、
価値創造の手段である技術開発が目的となってしまったのだ。

 イノベーションの本来の意味に立ち返り、どんな方向を目指すべきなのだろうか。それには、
技術中心主義を改め、生活者に照準を定めることが重要だろう。生活者が潜在的に何を求めて
いるかを感知し、「ああ、私はこういうものを求めていたのだ」と思わせるようなモノや
サービスを提供できるようにすることが課題になるのだ。

 これに対処する上で、「人間中心イノベーション」という考え方が重要となる。人間中心
イノベーションとは、人々の生活や価値観を深く洞察し、新製品やサービス、ビジネスモデル、
社会システムなどを生み出していくことで、人々のライフスタイルや価値観の変化を誘導する
ものだ。

 日本人の感性に基づく優れたモノやコトを次々に生み出していくこと、すなわち「日本
らしさの追求」こそが、日本が追い求めるべき戦略である。この点で、日本人に独創性が
ないというのは大きな誤解であり、世界が称賛する「クールジャパン」に象徴されるように、
日本人は人間中心イノベーションを生み出す能力に長けている。

 人間中心イノベーションを生み出すためには、注目する状況に没入し、そこに登場する人に
なりきることが重要である。


対象に棲み込むことが得意な日本人は、もっと多くのイノベーションを生み出してもいい
はずだ。残念だが、日本にはイノベーションの芽を摘み取るメカニズムも存在している。
「そんなことはすでに試した」「そんなことはやったことがない」「ここではそんなふう
にはしない」などは、アイデアを殺すセリフである。習慣・既成概念、自信喪失、臆病等
が独創力をはばむことも知られている。イノベーションをはぐくむ環境を整えることも重要
だろう。


デザイン思考は大学院教育の中にも浸透し始めている。米ビジネスウィーク誌の2005年
8月1日号で、「明日のビジネススクールは、デザインスクールになるかもしれない」と
題する特別リポートが掲載され、米スタンフォード大学、米イリノイ工科大学などの新たな
取り組みが紹介された。このトレンドに大きな変化はなく、むしろ勢いを増しつつあるよう
に見える。

 「日本らしさの追求」を進めて、世界から称賛される日本発の優れたモノやコトを生み出す
には、日本社会にイノベーションの生まれる環境を整える必要がある。今年9月に東京大学
知の構造化センターの実施する教育プログラム、iスクールが立ち上がるのもそうした狙い
からだ。社会問題をイノベーションの機会とすべく、新しいリーダーシップの育成やクリエ
ーティブ思考のための知の構造化を進める。ここで培われたイノベーションを生み出す能力が
それぞれの分野でいかされ、やがて、新しいアイデア、新しい製品、新しいビジネスモデル、
新しい社会システムを次々と生み出し、日本社会を変革することを期待したい。

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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり


【生活者の感性】【価値観や社会の変化誘導】【社会問題をイノベーションの機会に】
:我々の視点・方向性【コトを生み出す】取り組みの励み・勇気としていきたい!!


株式会社 白川製作所

2009年8月18日火曜日

【実質価値・情報価値】 「鳥の目・虫の目」発想読本:その7

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒7回目

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↓本文より:

☆14 実質価値 & 情報価値  期待を超える、予想を超える。 それが情報価値を生む。

 ○ 新しい「情報価値づくり」へ

 モノにもサービスにも、もちろん企業にも情報はあります。ただ、どれだけ価値ある情報
になっているか、が問題なのです。価値がなければ情報として発信されません。ビジネスでの
創造作業においては、こうした社会や生活者側から見た、すべての情報を計算しながら戦略
を立てる必要があります。生活者の欲求に合わなくて、価値があるわけはないのですから。

 モノ余りの時代に入って、ずいぶん時間がたちました。その間、商品やサービスの実質的
価値は上がっても、個性化が進む個人の多様化には対応しきれていません。「高品質」の上
に、もう1つ付加価値が加わらないと、生活者はなかなか手を出しません。生活者の関心事
が移っているのに、違うものを欲しがっているのに、なぜ変わらないのでしょうか。アイデ
ィアとか、発想とか、手法とか、技とかというレベルでなく、まず底から動いている変化に
気づくことです。

 こうした生活者主導の時代に、いま、何が世の中にメッセージできるのか。何が情報価値
として受け入れてもらえるのか。実質価値と情報価値という視点で、考える作業を進めて
みましょう。それは、つねに自分の発想を世の中に照らし合わせる、という姿勢です。当然、
モノやサービスだけでなく、私たちの企画や提案が、情報価値を持つか、メッセージ性がある
か、と思い起こすことです。フォーマット化されたり、マニュアル化された考え方では、人を
感動させることなど無理なのですから。


【実質価値】企業主導型時代の価値観。
      企業やモノを構成している本質的な部分の価値であり、企業主導でつくられた
      機能、効能、ハードなどの基本的な価値。

【情報価値】情報先行型時代の価値観。
      本質の上に、世の中にインパクトを持つ新しい価値。生活者の価値観の変化に
      伴い、つねに新しいメッセージを発信する魅力となる価値。


 ○ 「モノ」を売ることから  「意味」を売ることへ

 モノの機能や効能でなく、モノを生活者の喜びや幸せにどうつなげてあげるか。機能を果
たすモノが余っているだけに、ここから先は感動であったり、新しい快適さだったり。そこに
通じる意味を売るのです。そのため、その意味をどこまで広げ、深堀りして、生活者に翻訳
してあげられるか。高品質の上に、モノ+健康だったり、モノ+安心、モノ+美容だったり。
例えば、のどを潤す清涼飲料に、高血圧予防の意味を加えたり、メタボ防止の意味を加えたり。
こうしたニーズに合った意味を加えることで、情報価値を生み、メッセージ性を発揮するの
です。これからは、何と何を組み合わせることで、高いパフォーマンスを生み出すか。
「視点」そのものが大きな武器となってきました。


 ○ 人の気持ちを動かす  情報価値づくりへ……

 正しいか、正しくないかでは、突破口にならない。いいか、悪いかでもない。「正しい、
その上に、好き」「高品質の上に、好き」をどうつくるかです。そのために、相手の欲求に
あわなくて価値があるわけないのです。相手から見た、すべての情報を計算しながら、創造
作業する必要があります。いい情報価値は、次のような頭ひとつ抜きん出た強力なパワーを
持っています。

 ①革新性がある――しっかり概念を変えた新しい提案性がある
 ②個性がある――競合との差異化を意識した個性がある
 ③戦略性がある――人を動かせるトータルの設計が読める
 ④共感性がある――感動、幸せ、喜びなどの人の気持ちが入っている
 ⑤持続性がある――将来につながる発展性がある
 ⑥統合性がある――生き方、戦い方など全体との一貫性がある
 ⑦熱い想いがある――人々のために、という想い、こだわりがある

 本質的な部分(実質価値)と魅力的な部分(情報価値)の2つの視点を行き来させながら組み
立ててみましょう。


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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり


【革新性】【個性】【戦略性】【共感性】【持続性】【統合性】【熱い想い】:
ウエルネス(健康増進) と 感性ロボット(ヒト-ロボ-ヒト)の組合せで 健康体力の維持に貢献


☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす


 【革新し続ける】:現状維持は退歩のはじまり
(使命感=今を生き切る・人間成長=互いに成長)

○イノベーション = 社会を変える新しいやり方
         = 既存のもの(プラットフォーム)・異質の新しき組合せ

○活力 = 構想力 = 新しき組合せの完遂(できるまでやり続ける)


株式会社 白川製作所

2009年8月17日月曜日

【合理性・非合理性】 「鳥の目・虫の目」発想読本:その6

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒6回目

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↓本文より:

☆9 合理性 & 非合理性   「事実」の裏にある、  「真実」を探せ!

 ○ 生活者の欲求が分散して、見えにくい

 モノ余り社会は、「作る→売る→買う」の流れは逆転し、主導権は完全に「買う人」に
移ってしまいました。しかも買う人は、「自分の生活にとってベスト」を求める人ばかり。
100人いれば、1つとして同じ生活パターンはありません。この好き嫌いをはっきり表わす
生活者の「私生活」をどう探るか。あらゆるビジネスの課題が、ここに集約してきています。
「事業の本質は需要創造である」と早くから語るドラッカー氏の言葉どおり、あらたに
「モノ」ではなく「需要」をどうつくるか。合理性で組み立てるマーケティングが通じなく
なり、そこに気づいて、「人間の感情と経済の関係」を深く探り始めています。あらためて
マーケティングが対象にしなければならない「人間」への視点、「人間」への洞察。大きな
テーマとなってきました。

 その中心となるのが、「人間は2割の合理性と8割の非合理性で生きている」という原則
です。「考える」作業には欠かせない視点。


【合 理 性】もっと早く、安く、便利にと、効率性・利便性を手にする満足感。
      客観的で理屈、道理に合っていること。

【非合理性】もっと楽しく、もっと面白く、感性をくすぐる、精神的な充足感。
      主観的で理性をもってもとらえきれない。


 ○ 定量から定性へ  ポストモダーンマーケティング

 消費者の行動や心理を、個々人内面まで深く入り込んで理解し、製品開発やマーケティング
に生かしていこう、という動きです。それがポストモダーンマーケティング。いままでの市場
は「どっちのタイプが多いか(定量調査)」で進めてきたモダーンマーケティングであるのに
対して、「なぜ人はモノを買うのか」「なぜこれが好きなのか」「なぜ買わないのか」という
洞察を進めていこう、というアプローチなのです。結果を整理分析し、後かたづけするのでは
なく、理論と感性で予見できるリサーチに切り換えていこう……と。そのために生活者の消費
行動、深層心理を徹底して探る研究が続けられています。このように人間を1人の「個」と
してとらえないかぎり、生活者のニーズに合ったものは生まれないからです。


 ○ 「私生活」を洞察し、創造する上で  求められる<暗黙知>

 いま企業の競争力の源泉は、質の高い暗黙知にある、といわれています。もともと
<暗黙知>とは、勘とか知恵とかいった言葉やカタチにしにくい主観的な知識です。
<形式知>は明確な言葉に置きかえられる客観的知識のこと。人から人へと、知識が手渡さ
れる様子がこの2つの知識の分け方をもとに考えられています。

 職人の親方から渡される技、コツは<暗黙知>。学校の先生から渡される知識は<形式知>。
このように分けてみると、企業が求めている創造性は、まさに<暗黙知>。ハードでなく
ソフト、情報でなく知恵、事実でなく真実、こうした見えない水面下の知識活動が大切に
なってきました。
「人は必ずしも合理的に行動しない」という前提に立ち、暗黙知を磨き続けることが大切です。


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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり


【人間≒非合理性】に着目して【需要】を『創る』には?:
その役割を担う『人財=ヒトづくり』は【暗黙知】の積み重ねによるところ
が大きくなってくるとの信念に基づいて商品開発を実践&継続していきたい!


☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす


 【ヒトづくり】:コーチングによる支援・共感・コミュニケーション・自己成長力↑
         ・当事者意識・責任感

○求めるべき人財(脳力)像:変化対応力→自立・自律・多能→仕事=作業+改善←自発行動

○しなやかな志を持ち続ける=小さな気づき「なぜ?」「なるほど!」「これだ(本質)⇒」
              の積み重ねを習慣化


株式会社 白川製作所

2009年8月5日水曜日

【理性・感性】「鳥の目・虫の目」発想読本:その5

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒5回目

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↓本文より:

☆10 理性 & 感性   「正しいけど、面白くない」。  「いいけど、嫌い」。

 ○ 理性と感性で生活者を予測する

 どんないい商品であっても、どんなにいいサービスがあっても、情報がなければただのモノ。
ないに等しいのです。しかも価値ある情報でなければ役に立ちません。「情報価値」を高める
ということは、相手の関心事に正確に応える、ということです。そのためには、生活者の価値観
の変化を、理性と感性で予測することが基本、といえましょう。人間の行動・欲望の基準と
なっているのは、「損得」と「好き嫌い」。損得は理性です。好き嫌いは感性です。生活者は、
その人なりのベストを持っています。「話は分かるが、私は嫌い」「いいけど、私の好みじゃない」
といわれれば、もうおしまいです。このように、モノを考えたり創ったりする根っこは、理性
と感性の二重構造になっています。この2つの視点を行き来し、相互作業することで新たな
創造が生まれてくるのです。あらためて現場の感覚で2つを解釈すると、

【理性】損得は理性。
    情報を論理的に組み立て、結論を引き出す能力。筋道を立て、合理的に考える力。

【感性】好き嫌いは感性。
    時代の空気や人の気持ちを感じる能力。外の刺激や印象を受け入れる力。


 ○ 創造は「理(あたま)」と「感(こころ)」の合作です

 考える作業とは、感性と理性を、糸をより合わせるように一体化していくものです。論理的
な整理だけの思考は、イメージのない作業で退屈だし、喜びもありません。情報と知識「理
(あたま)」で組み立て、これに「感(こころ)」を加えて初めて、相手の中に存在感として認め
られます。気持ちの中に深くささりこんだ状況です。机の上やパソコンの前で創造しても、
現場に降りないとこの「感」の大部分を捨てていることになるのです。「分かった!理解
した!」から、「感覚的に受け入れられる」「好きになりそう」「いいものだ、と感じられる」
といわせるところまでいきません。そのためには相手という存在を深堀りすること。相手の
気持ちが読めるから、新しい発想が生まれる……感性の作業の得意とするところです。


 ○ 圧倒的なリアリティが欲しい

 誰もが納得できるストーリーができた。しかし、論理で説き伏せても、どこか心底で、
うなずいていません。それはリアリティ不足です。相手の中に存在価値として認められない
からです。いい悪い、分かった分からない、のレベルを超え、もうひとつ人の気持ちの中に
入っていません。説得する上でも、やはり人の気持ち、感性がカギを握っているのです。

 人を動かすのはロジックでなくエモーションです。ロジックのエモーショナル化が必要と
いえましょう。また逆に、エモーショナルなイメージの世界をロジック化することも必要です。
あいまいな世界をロジックで組み立てるから、初めて相手と共有できるし、納得させられます。
また、周りを巻き込むパワーとなります。


 ○ クリエーターは感性だけで  勝負しているのではない

 企業やモノの伝えたいことをただ正しく伝えても、人は喜ばないし、楽しくもない。また
無視もされます。そこにクリエイティブな発想と技術が必要です。といって、けっして科学や
論理を受け入れないのではない。理解した上で感性を発揮するのです。

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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり


☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす


 【コトづくり】:時間(軸)と関係性(思いやり)を共有する
         お客様の顔(平均ではなく代表)の見える2.5次産業

 ○お客様個人の自分らしい時間・思いの実現と価値(感動・恩恵)の創造を支援する機能・
  知恵を提供していく
 
 ○独自能力による新技術開発・自社開発商品(カスタマイズ・こだわり対応)を求め続ける

 ○価値の提供者として つながり続けるもてなしのサービス体制づくりを推進→買われ
  続ける仕組み


株式会社 白川製作所

2009年8月3日月曜日

【ビジョン・目標・目的】「鳥の目・虫の目」発想読本:その4

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒4回目

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↓本文より:

☆7 ビジョン & 目標   目の前の「目標」はある。しかし  将来への「夢」はあるのか。

 ○ 新しいテクノロジーで  「より良き社会」を生み出すこと

 「シリコンバレーには『自分たちの努力で未来をより良き場所にしよう』という強い信念
がある。『善意で世の中を良くしよう』でも、『己の欲のために働こう』でもなく、この独特
な論理によって、シリコンバレーの爆発的な創造性は担保されている」と、梅田 望夫 氏は
産経新聞「ウェブ時代」の中で語っています。

 まさにシリコンバレーの地域ぐるみのビジョンであり、強い信念であり、存在理由なのです。
「やりたいことをやる」という気持ちと、「社会をより良くしたい」という理想によって持続
しているのです。お金が最優先では、こうした情熱が続くわけがありません。

 私たちには、目的、目標を超えた先に「世の中にこういう理由で存在感を高めたい」という
理想が必要なのです。


 ○ 未来に向けての熱い想いに欠けていませんか

 21世紀の特徴は流動性だといわれ、「変化」がキーワードになっています。といって、その
変化に合わせることばかり考えていると、企業も個人も振り回され、どこに「私」がいるのか
見えなくなります。こうした時代こそ、確固たるビジョンが必要なのです。どう利益を稼ぐか、
どうやって相手に勝つか、の視点ではなく、社会をまたいだ上で自らの存在価値をどう示すか。
短めの目的、目標でなく、「何を目指すか」という長目のビジョンです。それは、未来を予測
するのではなく、未来を創造するロマンに満ちた物語なのです。


【ビジョン】
 自分が何のために存在するのか、という問いから出てくる熱い想い、理想で、将来の
 「あるべき姿」を描いたもの。構想。
 それは企業や個人の強い意志であり、生き方でもあります。
 
【目標】
 そこまで行こう、成しとげようと設定した目当て。具体的で量的な方向を示す。

【目的】
 実現しよう、達成しようと目指す事柄。抽象的で質的な方向を示す。


 ○ 社会と一緒に創っていく  ツーウェイのビジョン

 今までモノを売ることだけに軸足を置いてきました。しかし、このモノ余り社会の中で、
どうすれば自らの存在価値を示せるのか。絶対価値と相対価値の中で、これからは絶対価値を
確立すことです。ここにビジョンがあり、ブランドがあり、個性があり、オンリーワンが
あるのです。これから企業は、規模や収益に評価があるのではなく、どこまで深く社会と
関わっているかで評価されていきます。

 これからは高い志を持って、社会と企業が一体となって、世の中をどう幸せにするか。
どんな幸せのヒントを手渡せるのか。そのビジョンが必要です。それは企業が持続的発展を
前提とするだけに、なお不可欠となりました。


 ○ ビジョンづくりとは、「将来あるべき姿」を語ること

 ビジョンは、こうなりたい、こういわれたい、こんな会社にしたい……と、
1.将来を描くもの
2.未来に向けて行うもの
3.新しい変化をつくり出すもの
4.自らの体質を革新していくもの
です。だからハードルも高く、刺激も大きい。努力も必要です。そして、世の中に向って約束
します。それには言葉化が欠かせません。

 欧米企業の視点はつねに「社会」をはずすことがなく、また言葉化の表現も、一歩も二歩も
日本より先を行っています。何より「存在することの意味」が明確なこと、だから共感もします。


 組織としてビジョンに向かい、全員が「動く」「実行する」能力を持ち、つねに向上して
いく企業が、ビジョナリーカンパニーといわれるのでしょう。この尊敬される企業体のように、
利益を追求すると同時に「生きる意味、目的を提供すべき組織なのだ」という認識が、
ビジョナリーカンパニーの根底にはあるのです。

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『存在理由 & 絶対価値』につなげたい & 成長していきたい
      ↓
☆当社のビジョン:
 ◎【志】: 脱下請け部門を実現し 独自分野でのオンリー・ワンをめざす

 方向性 : 健康・安全の持続にメリットを提案 <生活分野>

 目に見える・感じる健康=力・数値・音が筋力・動的バランス能力維持(運動習慣)の励みに

 目に見える・感じる安全=家庭に人とロボットの共存
           →【ウエルネス】と【パーソナル感性ロボット】の組合せ
            <RT-Robot Technology、カスタムメイド、仲間と愉しみながら>


 技術 : 人と協調するやわらか“感じる”メカトロニクス & “つながる”健康運動遊具

 対象 : 地域の元気な高齢者“老年学視点”の心の豊かさ“個々のこだわり”と
     生きがいづくり“やわやわ健康・いきいき就労”支援 & 子どもの体力向上支援

例1) 雪国に多い玄関先の(三階建てによる)階段は生涯自分の足で昇り降りできるよう→
(冬でも)脚力を維持→人に頼らずいつでも楽しく外出(散歩・人付き合い・対話)できる幸せを



☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす

 【社会に貢献する】:【志】価値を与える⇔利益を得る:等量

 ○より多くの価値を世の中に与え続ける仕組み(ヒトづくり&コトづくり)=公器

 ○利益は顧客満足度を測る道具として捉える=【目的】与える心↑からスタート
  →プロセス→行動


株式会社 白川製作所