2009年7月29日水曜日

【知識・知恵】「鳥の目・虫の目」発想読本:その3

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒3回目

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↓本文より:

☆3 知識 & 知恵   「モノ知り」だけでは、ビジネスにならない。

 ○ 知識は知恵の前提条件です

 ちょっと古い話からスタートします。明治時代になり、すべて欧米からの手本をもとに国
づくりが始まりました。その時、日本は情報や知識を手に入れることに必死でした。とにかく
目標をたて、革新を進めることがあまりにも多すぎたのです。それ以来、私たちの体質は、
水を吸収するスポンジのように吸い続けています。すでに諸外国と肩を並べるところに来た
いまでも、この習性は抜けきりません。相変わらず情報収集と知識の勉強ばかりです。ただ、
知識は「新しいアイディアを生む素材」だ、という認識なら、頭でっかちおおいに歓迎です。
いい素材が組み合わさって、おいしい料理が提供できるのですから、知識は不可欠です。

 しかし、私たちがいま強く求められているのは知恵を生む人材です。知識を手にする環境
は素晴らしく整い、ハードの進化で光は当たり続けています。しかし、知恵を生み出す環境
はどうなっているのでしょうか。人がハードの進化に追いつきません。しかも、機械化が
進む中で、生活体験的知恵は急速に消えかかっています。


【知識】 情報の体系化。
 断片的に得られた情報を、ある目的に沿って体系化したもの。
 情報が関係づけられたもので、知恵の前提条件となる。

【知恵】 知識の現場化。
 知識の上に自分の判断が入り、知識が生活や行動に組み込まれたもの。
 事実を完全に現場化し、新しいアイディアや価値観を生む能力。


 ○ これからの社会で必要なのは  「知識」から「知恵」へ

 私たちは毎日「もっといい方法はないか」を問われ続け、そして答えを出し続けるのが仕事
です。顧客のこと、商品のこと、組織のこと、販売のこと、人材育成のこと、チーム内のこと、
すべて「もっといい方法はないか」と。テーマの大きさには違いがあっても、そこにあるのは
「考える・創る」です。情報収集し、課題発見すること……これが仕事のワンセットとなります。
そしてゴールは「知恵はあったか!」「アイディアはあるか!」です。既にご存じのように、
情報を持っていることや、モノを知っていることで、ビジネスにはなりません。情報や知識を
組み合わせ、編集し、知恵に変えて初めてビジネスになります。


 ○ 「情報を得る力」はついた  「知恵を生む力」はどうか

 ここ十数年と比べて「いま」まったく違うのは、誰もが「情報を得る力」を持ったことで
しょう。知識欲を「人間の最も基本的な要求」ととらえ、グーグルは「世界中の情報を整理
しつくす」というミッションを掲げています。グーグルだけではありません。数多くのIT企業
が、機会の均等化を目指し、情報の拡張を図っているのです。

 IT化が進み、もはや知識の記憶・再生が人間の独占でなくなってきました。

 それなら、頼れるものには頼りましょう。私たちは知恵を生み出す方に、より時間とエネル
ギーをかけていきたいものです。そのためにも知恵への転換が遅れている3つの自己改革が
必要です。

☆体質改革:
 長い間受け身。与えられることに慣れてしまっています。自ら生み出す、創り出す体質へと
変えていきましょう。「知る」から「考える楽しさ」「創る楽しさ」へ。「もっと別の方法が
あるのではないか」という姿勢から「考える楽しさ」は生まれてきます。そして、それが自分
や社会を豊かにすることにつながっているのだ、と確信していきましょう。

☆意識改革:
 「知っていることがえらい!」と、モノ知りを目指しました。知識を披露することで尊敬も
されました。いまは、その知識を現場に組み込み、知恵に変えられるかどうかで、人は評価
されます。そのためには、課題、悩みを発見すること。テーマを持つこと。人間は「課題」や
「目的」という対象物あるかぎり考え続けます。そこから知恵は生まれてきます。

☆トレーニングの改革:
 当然、知識に軸足を置いているのですから、知恵を磨く訓練はありません。学校も系統的な
知識の獲得と定型思考にのめり込んでいますし、社会に出たからといって創造的思考の方法は
教えてくれません。考える姿勢は自分で身につけるのです。それには「知る」から「感じる」
トレーニングを。


 ○ どうにもならない問題を  解く能力こそ「知恵」

 知識だけでは解決できない問題を解決する力、それが知恵です。ビジネス社会では課題解決
力といわれています。これらの答えには正解がありません(モノを考え、創る世界はすべてそう
です)。従来のルール、慣習を壊し新しい答えを創り出そう、というのですから、当然といえば
当然です。極端にいえば、何をいってもいいのです。ただし、聞いている多くの人が「なる
ほどそれはいい」「それならうまくいきそうだ」とうなずく圧倒的なリアリティがないと納得
しません。そして他人を納得させる答えは、そこに独創的なアイディア(やられた!そこまで
考えたのか!)と、論理の組み立てが必要です。

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大量生産・大量消費・大量廃棄の時代の生産現場では、いわゆる作業者の役割は先輩方から
引き継いだ実績の延長線上でのムリ・ムダ・ムラが低減された決められた手順に従っていかに
効率良く(安全に&不良を出さずに)生産性を上げていくかという視点がほとんどだったかなと
捉えている。

私は常々今の「仕事のやり方」がベストとは限らないというところからスタートし、「自分
らしさをプラスアルファする(“改善”というコトバに拒否反応もあり)」「テーマ化」
「(自ら変化を創り出すための)目的」を持って日々の仕事に取り組むコトが「仕事を愉しむ
コト」につながるのでは!と伝え続けているが、まだまだ共感を得られていないのが現実だ。

⇒体質&意識&トレーニングの改革においては、ぜひ学校教育の場面でもベースの部分・心構
えだけでも体験し身に付けられる仕組み(受け身だけでは面白くないと感じてしまう人財が育成
される)が確立されていくコトを期待している。


☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす

 【知恵の共有】・【学習力】:試行力・問題発見力・要約力(分析-仮説-検証-修正)
               →感じる力(湧き出る)

 ○試行する能力(まずやってみる→前向きな失敗→分ける・図解→問題発見・暗黙知を共有できる仕組み)
  & その試行を活かして直ちに次を実行に移していける能力=学習力・対話力の向上をはかり続ける


株式会社 白川製作所

2009年7月28日火曜日

【想像力・創造力】「鳥の目・虫の目」発想読本:その2

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒2回目

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↓本文より:

☆2 想像 & 創造   独創性を生み出すために、何を、どこから、どう考えるのか。

 ○ オリジナルな夢を見るから  オリジナルなカタチが創れる

 「発想する」とは、方法論ではなく、思想であり姿勢です。カタチではなく自ら意味を知る
ことで、自分らしさにつながっていきます。いま「広く深く遠く」考える中で想像と創造の
関係を知ることがとても大切になってきました。それは私たちのビジネスに不可欠な2つの
「そうぞう力」です。


【想像力】 夢を見る力。
 未知の、異質の情報を組み合わせ、新しい世界や夢やロマンあるストーリーを描く力です。
 目先の習慣やルールにとらわれることなく、まったく新しいイメージを形成すること。
 それは頭の中に絵を描くことでもあります。

【創造力】 夢をカタチにする力。
 いままでにない価値あるものを創り出す力。問題解決に対して、習慣化した考え方や常識
 に挑戦し、頭の中のイメージを具体的なカタチに定着させること。
 つねに人と違うものを創る姿勢と行動力が不可欠となる。


 ○ 求められる最大の力は  「想像力」と「創造力」

 私たちの生きるビジネス社会では、つねに人と違うことを考え、人と違うものを創ることで
評価されるようになりました。差異化・個性化の時代は、知識ではなく知恵がもとめられてい
るからです。とくに求められるのは「想像力」。複雑に情報が錯綜する企業の悩み対して、
その問題の核心をつかむのも、新しい想いを描くのもイマジネーションの力です。何が問題か。
どこが根っこか。それを解決することにより、相手はどう反応しどう行動し、その商品によっ
てどんな生活を楽しみ、どんな暮らしぶりになるのか。そんな先を読む力でもあるのです。
ITを動かす原動力であり、付加価値づくりの源泉でもあり、人を思いやる資質でもあります。


 ○ 競争社会に勝つ術は、想像しかない

 すぐれた想像から、すぐれた創造が生まれます。なぜなら、そこに発見があるからです。
素晴らしい創造の種があるからです。それをどう実現し、リアルなカタチにしていくか……
それが創造力です。とくに、企業の課題解決に新しい情報価値をつくる力として、いま、もっ
とも求められています。

 といっても、想像したものをそのまま描き出すということではありません。カタチにする
には、より独創性が求められ、その結果、個性があらわれてきます。その個性が世の中に通
じるのか、競争力を持つのか、差別化できるのか、厳しい判断が待っています。これから
自分がビジネスを楽しみ、面白がれるのも、創って成果を上げ、自らの存在感を示すのも、
創造力なしでは考えられません。


 ○ 「いま何がしたいの」「何をつくりたいの」「どうなりたいの」

 最近のビジネスパーソンの夢は小さい、薄いといわれています。その声に、ぜひ反発して
ください。ビジネス社会では、制約や習慣、ルールなど負の要素が足を引っぱります。
「さあ企画だ」と向き合う瞬間、ネガティブな条件が考える枠組を狭めていきます。できれば
現状を壊したくないからです。

 ここではどうしても想像力が必要です。ブレークスルーする熱い想いです。「こんな世界に
してみたい」「こんな発想の商品にしてみたい」「こんな文化を会社に持ち込みたい」。そん
な想いこそ、現実的な課題を突破してくれます。
「リスクのないアイディアはクリエイティブとはいわない」といわれています。壊して創る……
そこには当然リスクがつきものなのです。

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「想像」:みんなで愉しむ【運動あそび】が日々の生活の中に溶け込んでいる『文化』

「創造」:『愉しむココロ』をつなぐ「道具」と「仕組み」の組合せ【ばらんすてっぷ】

⇒独創性をどう伝えていくか?『コトづくり』『ソーシャルビジネス』とまだまだ伝わらない
 コトバではあるが地道に情報発信を積み重ねていくしかないと覚悟!!

 モノづくりの視点ではヒット商品を創出⇒売れるうちに売り切ってしまう⇒売れなくなる前
にできれば次の商品開発を完了:といったサイクルを繰り返すビジネスモデルがいわゆる常識
でしょう!

 我々のモデルはいっぱい売ってしまわなくても成立する関係性を継続できる『コト=感性
価値』の「創造」をめざしていく点を差異化としていきたい。


☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす

 【気持ちの良い】:提供する・共有する・オープン → ニコニコ笑顔をつなぐ

 ○社員に安全と健康とやりがい(成長感・達成感・充実感)を → 誠実・公正・均衡

 ○お客様(個客)に感動(喜び)と安心と満足を → 信用・信頼・誠意

 ○地域のきずなと環境にやさしさを → デジタル地球・自然・融和


株式会社 白川製作所

2009年7月24日金曜日

【観察・洞察】「鳥の目・虫の目」発想読本:その1

「鳥の目・虫の目」発想読本 ビジネスが求めるクリエイティブ視点:高橋 宣行 著 2009/07/17 PHP研究所


高橋 宣行 氏 (フリープランナー)
高橋 宣行『HOW TO THINK』―いかに、考えるか―


 この著書を活用して、当社の開発戦略・ビジネスモデル構築の方向性【視点】について
情報共有を試みてみたいと思います⇒1回目

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↓本文より:

☆8 観察 & 洞察   体験のない知識は、はがれやすい。

 ○ 変化を起こす張本人は、「人間」

 ビジネスは人間でできています。作り手も売り手も買い手も使い手も、みんな人間です。
はじめに「技術」ありきで、「モノ」ありきで、企業主導で進んできたビジネスも、モノ
余り社会へ。いまや生活者主導で「幸せづくり」を提案していく時代なのです。と、なると
「人間をどこまで知っているか」。「これで人間を幸せにできるのか、喜ばせることが
できるのか、楽しませることができるのか」考える必要があります。

 生活者優先社会は、予想を上回るスピードで動いています。しかし、違うものを求めて
いるのに、その変化に気づかない企業は変われません。そこで、観察・洞察です。生活者の
気持ちをつかむことで初めて、独創性を生み出すことができるのですから。ビジネスのこと
は市場に聞きましょう。ヒト、モノ、マチや空気の動きから、目を離さずじっくり観察・
洞察することから始めます。明日の芽を発見する視点です。


【観察】 新しい「事実」を探すこと。
 モノゴトの状態や変化や人の動きを調べる。見て、感じて、発見する。

【洞察】 新しい「真実」を探ること。
 モノゴトの本質を鋭い観察眼で見ぬく。見えなかったものに光を当てる。



 ○ 五感に触れるものすべてが情報です

 とくに重要な情報源は人です。生きています。本質をつかんでいます。時代を先取りして
います。と考えると、人間観察・洞察の広さと深さが、これからのビジネスの根っこになって
いるのです。そして、雑多な現実に出会えるのが現場。現場に足を運ばないと、人間の
喜びや、温もり、匂い、驚き、怒りは分かりません。汗をかき、身体を動かし、五感を
働かせ、一見効率の悪いように見えるこの観察・洞察から真実は見つかります。



和田 秀樹 氏 (精神科医)
和田秀樹のヒデキワダ・ドットコム
図解 和田式 脳力倍増ノート:和田 秀樹 著 2003/11 PHP研究所

「ビジネス現場での創造作業と、心理学の基本プロセスは同じ…」

「人間の行動を『観察』し、心を『推察』し、『仮説』を立て、『検証』していくのが心理学。
観察・推察→仮説→検証の基本プロセスは、ビジネスを進めるやり方とそう変りません。

その観察に2種類あり、
事実を元にデータなどを分析するタイプの観察と、
相手の心に共感しながらの観察

(街に出て何人、何パーセント茶髪の人がいたかをデータにする観察。
 若者がなぜ髪の毛を茶色にするかを相手の立場で考えてみる洞察)。

こうした観察をしたら仮説へ……と進めていきます」

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「洞察」といえるかどうか自信はないが、「健康づくり」における『運動』の現場で目にした
『一人で黙々と頑張る・鍛える運動は楽しそうじゃないな』⇒『続けるのは難しいよな』と
いった直感・視点⇒つまらない&単調な運動は『社会の解決すべき課題』になると見極め。

学生時代の卒業研究「テーマ:人と協調するロボットに関する研究開発」で『力制御』による
垂直多関節型ロボットの「設定した方向だけに対する柔らかさ・弾力=押し戻す感覚(PID制御
の係数調整で)」を体験したコト⇒『ロボットを創りたい!』⇒私のモノづくりの『志』原点。

『異質の組合せがイノベーションにつながる』という信念に基づき:
「生きがい・健康づくり」と「感性ロボット」を組合せる構想に一点集中し、『ヒトは一人
では(運動を)続けられない』という仮説を立て、「商品」と「仕組み」の組合せでの開発を
スタートしていく (2002/07)。


☆当社の理念:
 しなやかで 気持ちの良い ヒトづくり と コトづくり を通して 社会に貢献する
 プラス発想 と 知恵の共有 により 学習力 を高め 革新し続ける 企業をめざす

 【しなやか】:自らによる変革の促進・環境変化に柔軟適応・統体最適

 ○小さいことによるやわらか(スピード・シンプル・フットワーク↑)経営

 ○独自分野における地域密着のお役立ち・便益対応・臨機応変(工夫する場)


株式会社 白川製作所