2010年4月29日木曜日

【手ごたえ実感】@幸福の方程式:その1

幸福の方程式 新しい消費のカタチを探る:山田 昌弘+電通チームハピネス 著
2009/09/10 ディスカヴァー・トゥエンティワン


山田 昌弘 教授 Wikipedia (中央大学 文学部)

物質的な豊かさを超えた幸福はあり得るのか?

その時の消費、産業は?


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↓本文より:

◎はじめに ― 山田 昌弘

 「物質的な豊かさと幸福は結びつかない」と頭ではわかっていながら、
 それでもなお、わたしたちが物質的な豊かさを求め続けるのはなぜか?


 〈「物質的な豊かさ=幸福」ではない〉社会について、これまでさんざん言われてきたにも
かかわらず、政治的宣伝によっても意識啓蒙によっても、それを達成することができなかった
こともまた事実である以上、〈「物質的な豊かさ=幸福」ではない〉というシステムがあるの
ではないかという問題意識を持ちつつも、逆に、「なぜ、わたしたちは物質的な豊かさから
逃れられないのか」という理由を解明するほうが重要ではないでしょうか?



◎第3章 「自分を極める物語」の幸福と消費 ― 電通チームハピネス

 2 手ごたえ消費

 *身体の手ごたえを楽しむ

 忙しい人が運動するのは、ふだん運動不足になるからではないでしょう。もちろん、ブラ
ンド消費に似た「自尊心」と「承認」という他者の目を意識した側面もあるでしょうが、そう
だとしても、モノを所有することではなくて、身体感覚を楽しむことに価値を置いているの
です。特に、ふだん頭ばかりを使う人にとっては、この「身体感覚を楽しむ」ことは魅力的
で、スポーツジムに通う人に知的な仕事をする高額所得者が多いのはそのためです。


 任天堂のWiiが爆発的にヒットしたのも同様の理由です。このゲーム機が画期的だったのは、
ゲームをするために体を動かさねばならないことです。もともとは指先の動きだけで宇宙船を
打ち落としたりレースができたりするところにゲームとしての感動があったわけですが、実際
に体を動かしたとおりに画面が動くというアナログ感覚の機能に、かえって新鮮さが生じたの
です。

 本も声に出して読む、名作の文章を書写する、大人向けの塗り絵をするなど、目と頭だけで
していた行為を、口や手を動かすものにすることで、新たな身体感覚を楽しむことができるの
です。



 *快適から素朴へ

 健康ブームの名のもとに、お米よりも高い値段を出して雑穀米を食べている人もいます。
都心に住みながら、クルマを持たず、自転車で通勤する人もいます。むしろ、そうしたいから
都心を選んでいるのかもしれません。

 これらは、便利になりすぎた生活から、「手ごたえ実感」を取り戻すための活動だと
読み解くことができます。幸福の研究によると、人は少し前まで幸福だと思っていた状態に
いざなってみると、その一時期は幸福を感じるけれども、すぐに馴れてしまって幸福を
感じなくなるといいます。幸福逓減の法則というものがあり、ワンランク上のものを目指
して、それが達成されるとさらにワンランク上のものというふうに求め続けると、次第に
以前ほどの幸福感を感じることができなくなるのです。

 つまり、家族・ブランド消費時代の買い続けることで幸福を得ようとすることには、最初
から限界があったのです。そのような幸福の追求は、バブル経済期を頂点にして、みごとに
裏切られてしまいました。わたしたちはいくらモノを買っても豊かさを実感することができ
ないことを知ってしまったのです。

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【感性価値創造=コトづくり】:
「面白い・やる気になる」という「ヒトのココロ・気持ち」をつなげる
『道具と仕組み』づくり


【身体感覚】【愉しむ】【手ごたえ実感】:
Wiiのコントローラはブルッと振動するコトで『打つ』手ごたえ感覚がある!

Wii FitのバランスWiiボードは今後レスポンス機能が付加されるだろうか?


【ばらすてっぷ】の『“足”ごたえ感覚』をWiiに活用してもらうのは難しいかもしれ
ないが、何らかのカラダを動かす対戦ゲーム機とコラボできるように検討してみたい!

≪仮説≫:ヒトは一人で“続ける”のは難しい (健康づくりに限らず…)の解決策を
【愉しむ】“ココロがつながる実感”が得られる感性を訴求ポイントにしていきたい!!


株式会社 白川製作所