小特集:スローテクノロジー (心を豊かにするものづくり)
日本機械学会誌 2009.2 Vol.112 No.1083
はじめて『スローテクノロジー』という表現を目にして:
【ココロを豊かにするモノづくり】とは、当社の取り組んでいる
ヒトとヒトとヒトの愉しむココロ・やる気&元気という気持ちを
つなぐ道具と仕組みづくりの組合せに通じるところがあるかな?
…と興味深く拝読!!
下記はまさに同一のコンセプトと共感してしまった内容の抜粋:
我々もKi-g-aC(柏崎産官学コラボ:キガック)での小グループ活動
動的バランス測定器(新潟工科大学・情報電子工学科:村上 肇 教授)
で「運動の継続=習慣化」のキーとなる「やる気度・元気アップ度」
を計測する取組みの追加も今後検討していければと考えています。
しらさん家という検証のフィールドを持っているコトが強みに
なり、また「継続をサポートするノウハウ」の蓄積にも役立つ
相乗効果をめざします!
-----
日本機械学会誌 2009.2 Vol.112 No.1083 p.16-19 より
「わくわくするものづくり」
大倉 典子 教授 芝浦工業大学 工学部 情報工学科
もはや物質的な成長を望めない持続可能な社会への変換における、
満足度の質的変換の必要性もさることながら、ある程度必要十分な
機能・性能を持ったものがあふれている21世紀の日本では、量から
質へ、つまり物質的・経済的な豊かさから精神的な豊かさへと、
人々の要求が変化してきた。
「ハッピーインターフェース」の提案
ユーザエクスペリエンス:
『製品やサービスの使用・消費・所有などを通して、人間が認知
する(有意義な)体験のこと。製品やサービスを利用する過程(の
品質)を重視し、ユーザが真にやりたいこと(本人が意識していな
い場合もある)を「楽しく」「面白く」「心地よく」行える点を、
機能や結果、あるいは使いやすさとは別の“提供価値”として
考えるコンセプト』
○健康維持の支援やリハビリテーション支援を目的とした
インタラクティブシステム
2004年には、足を使ったもぐらたたきゲームや指回し運動による
フィッシングゲームを開発した。これらは、お年寄りに頭や体を
動かしてワクワクしてもらうことで健康維持を支援しようという
コンセプトで開発され、このコンセプトは、その後2006年に発売
された任天堂(株)のWiiと同様であった。
感性価値創造イニシアティブ:
作り手の感性に由来するこだわりやスピリットが、ものやサービス
に息づき生活者に語り始めるとき、つまりは「もの語り」として
生活者の感性に訴え、感動、共感、共鳴を得たとき、それは特別
の経済価値を生み出していく。本イニシアティブでは、ものづくり
等において、感動、共感を呼ぶという価値軸を提案している。
感性価値創造ミュージアム
世界に先駆けて超高齢社会へと突入している課題先進国日本では、
より高機能・高性能志向ではなく、人生を楽しみながら豊かに暮
らすことができるような高ユーザビリティ・高ユーザエクスペリ
エンスなものづくりへと、世界に先駆けて変換していく必要があ
ることは自明である。このような日本の利点を積極的に活用し、
感性価値の創造を競争力としていくことが、今後の日本のものづ
くりの方向性になるだろうと考えられる。
これまで、生体信号を利用した精神的な負荷(メンタルワーク
ロード)の計測は行われてきたが、安心、快適などのポジティブな
感情の計測にも生体信号を利用しようという試みは比較的新しく、
著者の研究室ではわくわく感の測定を試みている。工学に利用
できるだけの科学的レベルに到達するためには解決すべき課題も
多いが、今後の進展に期待されたい。
-----
株式会社 白川製作所
2009年2月19日木曜日
登録:
投稿 (Atom)